[原子力産業新聞] 2003年7月24日 第2195号 <1面>

[東京電力] 柏崎刈羽・4号機が再起動

東京電力の柏崎刈羽原子力発電所4号機(BWR、110万キロワット)が22日午後、原子炉を再起動した。同機では再循環系の「ひび」の修理が行われており、一連の不祥事後に再起動するプラントのうち、ひびの発見されたものが再起動を果たすのは初めてのこと。程なく発電再開の見通しで、これにより東電の運転中の原子力発電ユニットは4基・491万2000キロワットとなる。東電は、梅雨明け後の猛暑となった場合の需要予測(6450万キロワット)に対し、供給力が約300万キロワット不足するものの、追加供給力や需給調整契約などをフルに活用することにより、需給は何とかバランスする見通しとなったと22日、発表した。

しかし同時に、「設備トラブルなどに対応する予備的な供給力の確保(300万キロワット程度)が必要」であることから、今後も地元の理解を得ながら、夏期期間中に更に3〜4基程度の運転再開を目指すとしている。

新潟県の平山征夫知事と、柏崎市の西川正純市長は22日、経済産業省を訪ね、9日に平沼赳夫経済相より安全宣言の出された柏崎刈羽4号機の運転再開を認めることを、同相に伝えた。平山知事と西川市長はまた、同日東電に対しても運転再開容認を通知。これを受けた東電では午後4時、4号機の制御棒を引き抜き原子炉を再起動した。


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