[原子力産業新聞] 2003年7月24日 第2195号 <2面>

[サイクル機構] 「常陽」の停止で報告書

核燃料サイクル開発機構・大洗工学センターの高速実験炉「常陽」が8日に自動停止したことについて、同機構は17日、文部科学省に報告書を提出した。

同機構では原因について、操作指示者が、投入反応度がやや大きめとの情報を得て、反応度記録計を注視し、操作者も線形出力系の指示値の上昇監視から目を離して反応度記録計の確認に傾注したため、線形出力系指示値の上昇の監視がおろそかになり、制御棒―4を挿入しなかったために「出力系中性子束高」のスクラム信号によって、原子炉が自動停止したと結論。

対策として、運転員の基本動作の周知徹底、制御棒校正試験では3名体制とするなどの対策を行うほか、機構外のヒューマンファクター専門家を交えた課題の摘出と必要な対策を行うとしている。


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