[原子力産業新聞] 2003年9月4日 第2200号 <4面>

[運転速報] 8月利用率は63.3%へ上昇

 日本原子力産業会議の調べによると、8月のわが国原子力発電所の設備利用率は、63.3%と増加し、3か月連続で顕著な上昇傾向を示した。時間稼働率も63.7%と前月より約9ポイント上昇した。これは、8月中に定検入りしたPWR2基に対して、BWR5基が運転を再開したため。

 炉型別では、PWRは93.0%で前月の94.3%から1.3ポイント下落、BWRは41.5%と前月より15.3ポイント上昇した。

 8月中に運転を再開したのは、敦賀1号機、福島第一3号機、福島第二1号機、浜岡4号機、島根2号機のBWR5基で、BWRの利用率向上に貢献した。

 8月に利用率が高かった電力会社は、四国電力が102.5%の高利用率をマーク、次いで北海道電力の101.9%、中国電力の97.4%、日本原子力発電の97.3%だった。

 原子炉別では、前月に引き続いて伊方3号機(=写真中央)が104.1%の最高の利用率を達成、次いで高浜1号機と高浜4号機(103.7%)。高浜発電所は、3号機も103%を超える高利用率だった。BWRでは、女川3号機が103.2%をマーク。続いて、ABWR柏崎刈羽六号機の102.6%だった。

米国の7月利用率は93.7%

 米国の原子力エネルギー協会(NEI)の調べによると、7月の米国の原子力発電所の設備利用率は93.7%で、昨年同期比1.9九ポイントのマイナスであった。1月〜7月の利用率は86.1%で、前年同期比3ポイントのマイナスであった。


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