[原子力産業新聞] 2003年9月18日 第2202号 <2面>

[むつ市] 住民投票条例案を否決

 青森県むつ市が誘致を表明している、使用済み燃料中間貯蔵施設「リサイクル燃料備蓄センター」をめぐり、同市議会は11日、市民団体が直接請求した住民投票条例の制定案を賛成3、反対17で否決した。

 条例案は、市民団体「むつ市住民投票を実現する会」が署名を集め、8月に直接請求。これを受けた杉山粛市長は反対の意見書を添えて、議会に提出していた。

 「リサイクル燃料備蓄センター」は、東京電力が他の電力会社の参画を得て、共同して新たに設立する貯蔵・管理会社が、国からの貯蔵事業の許可を受けて建設および施設の運営を行う方針。3000トン規模の貯蔵建屋1棟を建設後、2棟目を建設し、最終的な貯蔵量は5000〜6000トン程度となる。

 2010年頃までの操業を目指す東電は、4月に「立地可能」との現地調査結果をまとめており、これを受けた杉山市長は6月、誘致を正式表明している。


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