[原子力産業新聞] 2003年10月2日 第2204号 <2面>

[東京大学] 原子力専攻大学院設置へ

 東京大学の原子力工学研究施設と原子力研究総合センターの関係者はこのほど、工学系研究科に原子力専攻大学院を設置する構想をまとめ、実現に向け動き出した。

 この構想は、システム量子工学専攻の班目春樹教授を中心に進められているもの。同大学院には社会人を中心に実務教育訓練を施し、1年間で修士号を与える「原子力専門職コース」、将来国際原子力機関(IAEA)等国際機関を目指す人材を育成する「国際コース」、原子力工学研究者育成を目指すコースなどが考えられている。

 「原子力専門職コース」には、原子力規制機関、原子力事業者等から社会人約15名程度を受け入れ、30名程度の規模で、原子力発電所の安全運転、維持管理に貢献できる専門的原子力技術者を養成する。

 原子力専攻大学院は、東海村を本拠地とし、原研とサイクル機構とが統合してできる新法人の協力を得て、講義と実験・実習を集中的に行う。斑目教授らは、2005年4月からの学生受入れを目指し、準備を進めている。


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