[原子力産業新聞] 2003年10月9日 第2205号 <2面>

[九州電力] 環境調査を開始

 九州電力は1日、川内原子力発電所3号機増設に向けた、同発電所敷地内における環境調査を開始した。

 同社は2000年9月、鹿児島県および川内市に対し、環境調査の実施申し入れを行っていた。そして今年5月には、鹿児島県知事より了承する旨の回答を得たことから、今夏には「川内調査所」を設置するなど調査に向けた準備を着々と進め、この度「諸準備が整った」ことから、調査の開始を決定した。

 今回の調査は、既存の川内1・2号機北東土地の岩盤が「原子炉建屋基礎として十分な耐震安定性を有することを確認」するために、岩石を採取し、地質構造や岩石分布などを調べる「ボーリング調査」、トンネルを掘り、地質の状況を直接観察する「試掘坑調査」、岩石及び岩盤の強さなどを調べる「岩石・岩盤試験」の3種類が実施される。なお調査は発電所敷地内に限って行われ、期間は約3年が見込まれている。

 川内原子力発電所3号機は改良型加圧水型軽水炉(APWR)で、出力は国内最大級の150万キロワットを想定。

 九電では、2010年代半ば頃を「開発目標」としている。


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