[原子力産業新聞] 2003年10月23日 第2207号 <2面>

[東京電力、中国電力] 異物の発見相次ぐ

 東京電力の福島第一原子力発電所2号機圧力抑制室から、足場材やロート、シートの切れ端やアルミテープ異物が発見された問題で、同社は10日より定期検査中のプラントにおいて、圧力抑制室内の点検・異物回収作業を進めている。

 20日現在では、3発電所・8基の圧力抑制室から電動グラインダー、ビデオテープ、スプレー缶のキャップ、針金状のもの、番線、ひも、木片、ビニールテープなどを確認および回収。具体的には、福島第一・2号機から92個、同4号機から2個(計94個)、福島第二・3号機から36個、同4号機から68個(計104個)。

 柏崎刈羽では、1号機から26個、2号機から2個、3号機から25個、7号機から17個(計69個)。8基で合計267個を確認し、回収している。

なお、これら異物が安全性に与える影響はないが、東電では引き続き回収作業を行っていく方針だ。

 中部電力は17日、第12回定検中の浜岡原子力発電所3号機圧力抑制室で、針金やひも、ねじなどの異物を確認したと発表した。異物はすべて回収済み。また島根県は20日、9月より第24回定期検査中の、中国電力・島根原子力発電所1号機圧力抑制室内塗装工事にともなう清掃時、小さな異物11個が見つかったと発表した。

 異物は今月8日に見つかり同日中に回収を終えていたが、安全上問題はないことから、同県は9月分の運転実績公表の際に明らかにした。


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