[原子力産業新聞] 2003年10月30日 第2208号 <3面>

[米・エンタジー社] 早期サイト申請

 エンタジー・ニュークリア社は21日、米原子力規制委員会(NRC)に早期サイト許可申請を提出したと発表した。同社は、ミシシッピ州西部で運転中のグランドガルフ原子力発電所(131万キロワット・BWR、=写真)のサイトで申請した。NRCに早期サイト申請を提出したのは、9月25日のエクセロンとドミニオン両社に続いて、3社目。いずれも米エネルギー省(DOE)の「原子力発電2010イニシアティブ」に基づくものだが、米国における原子力発電の復権を裏付けている。

 同社のテイラー社長は、「グランドガルフに原子力発電所を直ちに建設する計画があるわけではない」と述べながらも、3〜5年後に、電力需要や経済動向を見ながら、原子力発電所の新設を検討したいと述べた。同社長はまた、「今日、新設される発電所のほとんどは天然ガス火力であり、燃料の多様化がなくなることから、米国の将来の電力供給にリスクをもたらしている」と述べ、同社長が「フリーダム・リアクター」と呼ぶ次世代炉に期待を表明、この炉が、来るべき「水素経済」において、低コストの水素供給源になりうると述べた。

 エンタジー・ニュークリア社は、米国南部州とマサチューセッツ州で10基の原子力発電所を運転する、米国第2の原子力発電会社。


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