[原子力産業新聞] 2003年11月6日 第2209号 <2面>

[中部電力] 浜岡3、約13か月ぶり起動

 昨年9月から原子炉再循環系配管調査および第12回定期検査のために停止している、中部電力の浜岡原子力発電所3号機(BWR、110万キロワット=写真)は10月24日、原子炉停止中に実施する国の検査をすべて終了し、同月26日に約13か月振りに原子炉を起動。調整運転を開始し、10月28日22時15分に発電を再開した。なお同炉は現在、長期停止後の起動であることから、計画通りに今月4日6時01分に発電を停止し、点検を行っている。

 同3号機では定検中、炉心シュラウドの目視点検を行っていたところ、シュラウドの溶接線の近傍にひび割れ(き裂)が点在していることが確認されていた。中部電力ではひび割れの5年後の進展評価を行うなどして9月1日、特殊設計施設認可の申請を経済産業省原子力安全・保安院に提出。10月6日に認可を受けている。

 調整運転においては、原子炉で発生した蒸気を用いて運転する設備の検査が実施されている。また同4号機は長期停止後の起動であることから、「慎重を期すため」として、調整運転期間中の4日に原子炉を一旦停止。現在は運転中に立ち入ることのできない原子炉格納容器内や放射線量の高い区域の機器の点検が行われている。なお今後は2〜4日の検査の後、再び原子炉を起動する計画だ。


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