[原子力産業新聞] 2003年11月6日 第2209号 <4面>

[運転速報] 10月利用率は56.4%へ続落

 日本原子力産業会議の調べによると、10月のわが国原子力発電所の設備利用率は56.4%へ6ポイント減少し、2か月の続落となった。時間稼働率も55.3%と、前月より約7ポイント低下。これらは期間中に定検入りしたユニットはなかったものの、その他の原因により泊1号機が停止したのに加え、前月末より福島第一6号機、玄海1号機(=写真左端)等が定検を行っており、さらには敦賀2号機、浜岡3号機、高浜2号機の3基の運転再開が、10月末であったためだ。

 炉型別では、PWRは76.8%で前月の81.5%から4.7ポイント低下、BWRは41.4%と前月より7ポイント低下した。

 10月に利用率が高かった電力会社は、関西電力が89.9%の利用率をマーク、次いで九州電力の89.5%だった。

 原子炉別では、PWRの高浜1号機が104.3%の高利用率を達成、次いで高浜4号機(104.0%)、同3号機(103.8%)と続いた。BWRでは、女川3号機が103.5%をマーク。続いて、ABWR柏崎刈羽6号機の103.2%だった。

米国の九月利用率は88.3%

 米国の原子力エネルギー協会(NEI)の調べによると、9月の米国原子力発電所の設備利用率は88.3%で、昨年同期を2.6ポイント下回った。1月〜9月の利用率は87.6%で、前年同期比2.4ポイントのマイナスであった。なお、9月の発電電力量は、637億kWhであった。


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