[原子力産業新聞] 2003年12月4日 第2213号 <1面>

[政府] 次期原子力委員長に近藤駿介氏

 政府は来年1月5日に任期満了となる原子力委員会の藤家洋一委員長の後任に、近藤駿介・東京大学大学院工学研究科教授(=写真)を起用する人事を決め、11月27日の衆参両院本会議で同意された。3名の新任委員、および木元教子委員の留任も同意した。任期は3年間。

 3名の新委員は、斎藤伸三・日本原子力学会会長、町末男・日本原子力産業会議常務理事、前田肇・関西電力特別顧問。

 原子力委員会は来年から、原子力長期計画の改定作業に着手するが、この作業は新委員長のもとで進められることになる。

 近藤駿介氏は北海道出身の61歳。原子力委員会参与、総合資源エネルギー調査会委員、同調査会の原子力部会長、同じく電気分科会の会長代理などを努める。また、コスト等小委員会の委員長として核燃料サイクルのバックエンドコストを検討。六ヶ所再処理施設総点検に関する検討会でも主査を務めている。

 新委員長および新委員の略歴は次のとおり

 近藤駿介氏 1970年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了、84年東京大学教授、95年東京大学大学院工学研究科教授(現在)、99年東京大学原子力研究総合センター長。

 斎藤伸三氏 1966年東京大学大学院工学系研究科修士課程修了、同年日本原子力研究所、92年日本原子力研究所大洗研究所高温工学試験研究炉開発部長、97年日本原子力研究所理事、02年日本原子力研究所理事長(現在)、03年日本原子力学会会長。

 町末男氏 1959年京都大学大学院工学研究科修士課程修了、63年日本原子力研究所、89年日本原子力研究所高崎研究所長、91年国際原子力機関(IAEA)原子力科学・応用局担当事務次長、00年日本原子力産業会議常務理事(現在)。

 前田肇氏 1958年東京大学工学部電気工学科卒業、同年関西電力、89年関西電力取締役、99年関西電力副社長、01年関西電力特別顧問(現在)、02年世界原子力発電事業者協会理事会議長。


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