[原子力産業新聞] 2003年12月18日 第2215号 <3面>

[韓国] 蝟島立地は事実上白紙に

 韓国扶安郡蝟島(ウィド)における使用済み燃料中間貯蔵施設と中低レベル廃棄物処分場の立地計画に関して、産業資源省は10日、今回の立地選定プロセスで「扶安郡民の意志が十分に反映できなかった」と陳謝。7月24日の突然の立地発表以来、蝟島対岸の扶安郡での過激な反対運動に押される形で、政府は事実上、サイト選定のやり直しを迫られることになった。12日には、この混乱の責任を取り、尹鎮植・産業資源省大臣が辞任した。

 蝟島等での処分場立地を巡っては、政府が現金での補償を示唆した後、取り消し、さらに巨額の投資支援計画を示すなど、大統領も含めて対応が二転三転、扶安郡住民からの激しい反発を招いていた。9月には金宗奎・扶安郡守が住民から集団暴行を受け重傷を負い、暴力的な大規模デモや、40日に及んだ小・中・高校生の登校拒否運動など、扶安郡では激しい反対運動が繰り広げられてきた。

 10日の発表で産業資源省は、扶安郡での住民投票実施を約束、さらに、誘致の意志を持つ他の自治体が選定に参加できなかったとして、他の自治体にも誘致の機会を与えると発表した。敷地選定には住民投票を取り入れ、扶安郡蝟島以外の他の自治体も、住民投票を経て立候補することが可能としながらも、最終的な敷地選定にあたって複数地域が競合する場合は、蝟島を優先すると述べている。

 韓国原産の調べによると、扶安郡では処分場立地に対して、賛成が30%、反対が約60%(本紙11月27日号3面参照)であり、このままでは蝟島での立地は難しい状況だ。


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