[原子力産業新聞] 2004年3月11日 第2226号 <2面>

[東北電力] 防災業務計画案を提出 東通1号で青森・東通村に

 東北電力は2月27日、同社が建設している東通原子力発電所(=図)の原子力事業者防災業務計画を作成するにあたり、青森県および東通村に「原子力事業者防災業務計画(案)」を提出し、協議の申し入れを行った。

 同計画は自治体と協議のうえ作成し、経済産業大臣へ届出することが義務付けられていることから、関係自治体に対し計画(案)を提出し協議の申し入れを行ったもので、5つの章からなる。具体的には原子力事業者防災業務計画の目的、定義、基本構想、運用および修正手続きについて規定した第1章「総則」。原子力災害の情勢に応じた原子力防災体制の整備や、原子力防災組織の設置,運営、さらには通報や業務に必要な設備および資機材の整備、国や地方公共団体および、地元防災機関等との連携について規定した第2章「原子力災害予防対策の実施」。原子力災害対策特別措置法に基づく事象発生時の迅速な通報、災害拡大防止や放射能影響評価など応急措置の実施、オフサイトセンターへの原子力防災要員の派遣について規定した第3章「緊急事態応急対策等の実施」。復旧対策の実施に加え、行政機関等への原子力防災要員等の派遣を規定した第4章「原子力災害事後対策」。そして他の原子力事業者への協力および本計画の施行日について規定した第5章「その他」が、主な内容となっている。

 原子力事業者防災業務計画は、原子力災害対策特別措置法の規定により、原子力災害の発生および拡大を防止するために必要な業務を定めるとともに、業務が的確かつ円滑に行われることを目的に、原子力事業者が原子力事業所ごとに定めているもの。東北電力では今後、関係自治体との協議を進めて「東通原子力発電所原子力事業者防災業務計画」を作成し、経済産業大臣に届出を行う予定としている。


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