[原子力産業新聞] 2004年4月1日 第2229号 <2面>

[電中研] 8研究所体制で1日スタート

電力中央研究所はこのほど、これまでの研究・試験機関編成を大幅に見直し、新しく専門分野別の8研究所体制に再編する組織改正を実施。1日にスタートした。同研究所の研究・試験機関の大規模組織改正は18年ぶりのこと。

今回の改正は、@研究力の強化A柔軟な運営体制Bわかりやすい組織編成C責任体制の明確化――を主眼に実施。エネルギー市場の大幅な自由化に対応した新しい研究開発体制へと改正することにより、「専門家集団としての研究力を1層強化するとともに、経済とエネルギー・環境との調和を図り、人間性豊かな新たなエネルギー社会の創造に寄与する研究機関」を目指すとともに、従来より一層幅広い視野から電気事業や社会が抱える様々なニーズを発掘し、その解決に応えるよう基礎から応用、実用化に至る研究開発を行っていく方針だ。

具体的には、既存の研究所・センターなどを、社会経済、システム技術、原子力技術、地球工学、環境科学、電力技術、エネルギー技術、材料科学の8専門分野別の研究所に再編。それぞれの専門分野における基礎から応用までの一貫した研究力を強化するとともに、従来の研究部制を廃止して、各研究所の領域を置く。一方で狛江、我孫子、横須賀の各地区内にある複数の研究所全体の事務管理的な業務は地区運営センターを設けて一元的に行うことにより、各研究所の所長は研究施設の総責任者としての役割に専念させることとしている。


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