[原子力産業新聞] 2004年5月13日 第2234号 <1面>

[日本原燃] U試験を6月に延期

 日本原燃の佐々木正社長は4月30日に記者会見し、再処理施設のウラン試験とアクティブ試験の開始をそれぞれ2か月延期する届出を経済産業省に提出したと発表、併せて今年6月末の株主総会後に社長を退任する意向を明らかにした。

 ウラン試験は今年6月、アクティブ試験は来年六月開始の計画。竣工予定(使用前検査合格)の06年7月は現時点で変更していないが、両試験の状況を見ながら検討していくとした。

 今回の延期届出は今年1月に続くもの。ウラン試験開始には、保安規定の認可を受けるとともに、地元自治体との安全協定の締結が必要。保安規定は現在、原子力安全・保安院が審査中で、安全協定は青森県の三村知事が先月末に「手続きの検討に入る」としている。

 一方、退任について佐々木社長は、施設の点検結果や品質保証体制に関し保安院から妥当との評価を受けるとともに、青森県から使用済燃料の搬入再開も認められ、節目を迎えたため、とした。後任人事は現在検討中としている。

 佐々木社長は、94年に東京電力の理事から日本原燃の常務に就任し、01年1月から現職。


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