[原子力産業新聞] 2004年5月13日 第2234号 <2面>

[原研] HTTR 冷却材温度950℃達成

 日本原子力研究所は4月19日、高温工学試験研究炉(HTTR)の原子炉出口での冷却材温度が950度Cに到達したと発表した。

 HTTRは01年12月に同じく850度Cを達成、その後安全性実用試験や定常運転試験などを実施していた。3月末から昇温試験を開始、19日に当初から目標としていた最大熱出力30MWで九百五十度Cを達成した。

 原子炉出口で冷却材(ヘリウムガス)温度が950度Cとなることで、中間熱交換器の二次側温度は900度Cとなり、熱化学法ISプロセスに必要な温度条件をクリア。高温ガスタービンによる高効率発電も可能になる。これまでドイツの高温ガス炉であるAVRが炉心出口で950度Cを達成していたが、原子炉出口での達成は世界でも初めてという。

 ISプロセスは二酸化炭素ガスを全く発生しない水素製造プロセスとして、注目を集めており、今回の成功により、高温ガス炉を使用した水素製造の実現に向けてさらに前進したことになる。また、同プロセスでは工学基礎試験で昨年末までに20時間の連続運転に成功したが、現在、試験装置の一部自動制御化を進めており、近く200時間の連続試験に入る予定。


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