[原子力産業新聞] 2004年5月13日 第2234号 <2面>

[総合資源エネ調査会] 廃棄物安全小委が「クリアランス制度」で意見聴取

 総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会の廃棄物安全小委員会(委員長=石榑顕吉・埼玉工業大学先端科学研究所教授)は10日、第9回会合を開催、電気事業連合会からクリアランス制度について意見聴取した。

 電事連からは武藤栄原子力部長が出席。クリアランスレベル導出の線量目安値を年間10μSvとして、110万kW級原子炉1基当たりBWRで3万トン、同じくPWRで1万トンの解体クリアランス廃棄物が発生するなどの試算を提示。

 クリアランス廃棄物の基本的な考え方では、再生利用を基本とし最大限有効活用とともに、社会への理解活動の推進に努めるとした。また、制度化にあたって国からの理解活動の推進を要請。事業者の測定・判断方法に対する国の確認では、事業者の記録に基づいて実施し、抜き取りは測定システムが適切であることの確認に対して実施すべきとした。

 委員からは、正確な線量の測定技術に関する質問とともに、測定ミスにいかに対応するか、測定値に対する合理的・科学的な検認が必要、などの意見が出された。

 同小委員会は今年の夏頃を目途に報告書を取りまとめる予定。


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