[原子力産業新聞] 2004年6月3日 第2237号 <3面>

[原子力供給国グループ] 中国の加盟を承認

【イエーテボリ(スウェーデン)5月28日共同】核関連物質・技術の輸出規制策をめぐりスウェーデンのイエーテボリで開かれていた多国間組織「原子力供給国グループ(NSG)」(日本、米国など40か国)総会は5月28日、中国など4か国の新規加盟を承認、プルトニウムやウラン濃縮機器など原子力専用品の輸出管理強化などを決定し、閉幕した。中国以外に新規加盟が認められたのはリトアニア、エストニア、マルタ。

中国の新規加盟により、核保有5大国がすべてNSGに加わることになり、核不拡散体制にとって大きな進展となった。

管理強化策は、NSGの輸出規制リスト外の核関連物質・機器でも、輸出先が核兵器開発に用いる可能性があると判断される場合は輸出を規制する制度を導入するとともに、国際原子力機関(IAEA)理事会が保障措置協定違反と認めた国には核物質・機器の輸出停止措置を取るとした。

一方、米国などが提示していた、IAEAの事実上の抜き打ち査察を認める追加議定書の未締結国に対して原子力専用品の輸出を原則禁止するとの指針改定案には反対意見が続出、最終的にまとまらず、方向性の確認にとどまった。


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