[原子力産業新聞] 2004年6月24日 第2240号 <3面>

[ロシア] 10年までに原潜解体終了

【20日共同】ロシア政府は、2010年までに極東地域の約40隻を含むすべての原潜の解体を終える計画を日本側に伝えてきたことが20日分かった。先の主要国首脳会議(シーアイランド・サミット)もロシアの核廃棄支援の必要性を確認しており、こうした他の主要国の姿勢がロシアを後押ししたとみられる。

 ロシア原子力省の資料によると、旧ソ連崩壊などで退役した原潜は計193隻で、これまでに約半数が解体済み。極東地域にあった退役原潜も70隻余りから約40隻に減った。しかし現在でも全体で百隻近くが解体を待っている。

 ロシア側の分析によると、1986年からの13年間は年平均3隻だった解体のペースが最近五年間は11隻にスピードアップ。資金面の手当てを条件に「2010年までにはすべて解体することが可能」としている。

 原潜の解体で日本政府は約200億円の拠出を表明している。日本はロシア側に計画通り、作業を促進していくよう求める方針だ。


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