[原子力産業新聞] 2004年7月22日 第2244号 <1面>

[原研] DOEなどと共同研究を計画

高温工学試験研究炉(HTTR)中間評価WG(座長=岡芳明・東京大学大学院教授)は14日、第3回会合を開催、HTTR関連技術の国内外の研究協力などを議論した。この中で、原研はガスタービン発電関連で今年度中に、九州工大や三菱重工業などと協力協定の締結を予定するとともに、米エネルギー省(DOE)やフランス原子力庁(CEA)などとの共同研究の計画を明らかにした。

原研は、HTTR関係ですでに多くの国内の大学や企業と協力協定を締結している。高温ガス炉技術基盤の確立で原電、同技術高度化で東京理科大、9大など。水素製造技術開発ではISプロセスのシステム概念構築で東芝、核熱利用システムを利用した化学反応プロセスで東電、分離膜技術による熱化学プロセス効率化で東大など。さらに今年度中に、ガスタービン発電システムのロバスト制御方法の研究で九州工大及び三菱重工業、コバルトフリーのタービン翼材で物質・材料研究機構と協力協定を締結の予定。

海外ではGIF―VHTRシステムとプロジェクト協定を締結し、来年度以降の共同研究を検討中。当面は水素製造技術、燃料・燃料サイクル、部品材料分野などが検討の対象になるという。DOEとは先進燃料・材料、設計安定性/規制、水素製造技術などで来年度から共同研究を検討中だが、文科省とDOEは今年度から高温ガス炉開発での共同研究を提案している。さらに原研は、CEAとも来年度から高温ガス炉の概念及びシステム研究分野、先進的燃料技術及び燃料サイクル、高温材料、高温ガス冷却システム、水素製造などの分野で共同研究を検討中、としている。


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