[原子力産業新聞] 2004年8月5日 第2246号 <1面>

[文部科学省・経済産業省] 全炉心MOX技術開発など 原子力関係省庁が重点施策

文部科学省、経済産業省など関係各省庁は、7月27日と8月3日開催の原子力委員会定例会議で、来年度の原子力関係予算の概算要求に向けた重点施策などを報告した。

文部科学省の重点研究開発テーマは、「もんじゅ」などのFBRサイクル技術、ITER計画などの核融合関係、J―PARCなどの加速器利用技術、高レベル放射性廃棄物処分研究の4分野。「もんじゅ」は改造工事を着実に進めるとともに、施設の安全確保や長期停止状態にある設備機器の健全性確保に必要な点検・補修を実施する方針。ITERは来年度にも着工すべく政府間協議を実施し、事業体発足後は速やかに建設活動を開始するための予算を確保するとしている。

経済産業省は、安全規制の充実や国民との相互理解の推進とともに、地層処分技術、全炉心MOX炉の技術開発、高性能遠心機の開発、MOX燃料加工の実規模試験などに取り組む。総務省は原子力災害対策の指導、地下空間などの消防活動支援情報システムの実用化などを計画。農林水産省は、特殊病害虫根絶事業などを継続する。

また、原子力安全委員会は、重点安全研究の調査、品質保証活動の充実などの施策として予算要求の方針。


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