[原子力産業新聞] 2004年8月5日 第2246号 <2面>

[アロカ] 「2004アロカ技術フェア」開催

医療機器・放射線測定装置の製造販売を行っているアロカは7月22日〜24日まで、東京・有楽町の東京交通会館で「2004アロカ技術フェア」を開催した。

同フェアは同社の最新技術を集めた製品の展示・実演を中心に隔年で開かれているもので、20回目となる今回は、超音波診断装置、検査用核医学装置、放射線測定装置、PET施設関連装置、バイオ関連装置などの新製品・新技術36点を含め総計機種127点が紹介された。また会場では、学術講演会や放射線技術等のセミナーも同時開催され、期間中4000人の来場者で賑わった。

放射線測定装置・放射線管理装置関係では、体表面モニタの最新機種の中に実際に入って測定を体感できるコーナーなどが注目を集めていた。この装置は、原子力発電所やRI取扱施設などの管理区域出口に設置し、退域者の身体表面の放射能汚染を自動測定する体表面モニタの新製品「ウォークスルー方式体表面モニタ(=写真)」。電話ボックス型をしており、出入りの扉も含めて内側全面に放射線検出器が取り付けられ、より早く、安全、確実に測定する。同装置は、ウォークスルー方式により、体正面を向いたままスムースに通り抜けられるのが特長。測定時間短縮機能を組み合わせることで、作業者がモニタに入ってから外に出るまでの時間が従来と比較して半分に短縮できる。

原子力施設の定期点検時には1日に千人以上が管理区域を出入りするが、10台弱程度の体表面モニタで測定を行なっている。従来の体表面モニタは、装置への入出時に体を90度ひねる必要があったため、測定時間がかかり、昼休みなど長蛇の列ができることから、人の動きをスムースにし、測定性能が向上した装置が求められていた。

同装置はまた、内部の検出器が人の身長に合わせて身体の表面に近づく構造になっており、汚染を見逃すことなく高感度の測定が可能ということだ。


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