[原子力産業新聞] 2004年8月19日 第2247号 <1面>

[原産] 西澤原産会長が声明を発表

美浜3号機2次系での労災事故について、日本原子力産業会議の西澤潤一会長は11日、「運転中の原子力発電所で死亡事故が起きたのは初めてであり、極めて遺憾」とし、亡くなられた方への哀悼の意と負傷された方の早期回復を願うとする声明を発表した。

今回の事故は、国際原子力事象評価尺度(INES)の暫定評価では0+という軽微な事象だが、「発電所としては重大な事故」と断定。電力会社と規制当局が、「今回の事故原因を徹底的に究明し、見落としが他にもないかも含め厳重に注意して再発防止に努めなければならない」と述べている。

声明は、美浜3号機での2次系配管の検査が運転開始以来行われていなかったことから、「事故原因の究明に当たっては、単に技術的な側面だけでなく、制度的・管理的な側面も含めて徹底した調査が望まれる」と述べ、原子力発電所の自主保安においては、事業者だけでなく従業員等の「マイプラント意識」が極めて重要として、関係者の大いなる意識改革を求めている。


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