[原子力産業新聞] 2004年9月9日 第2250号 <3面>

[政府] 日本政府首脳は不快感表明

【3日共同】細田博之官房長官は3日午前の記者会見で、韓国で発覚した未申告ウラン分離実験について「IAEAの中で管理されるべきもの(高濃縮ウラン)が漏れていたのは事実であり、遺憾だ」と不快感を表明した。

また、北朝鮮の核開発をめぐる次回6か国協議への影響について「恐らく議論に上るのではないか」と述べ、北朝鮮の核放棄プロセス構築に向けた協議に何らかの影響が出る可能性があるとの懸念を示した。

石破茂防衛庁長官も同日の記者会見で不快感を示した上で、「IAEAや核拡散防止条約(NPT)のシステムが健全に機能している。北朝鮮にもNPT体制に復帰してもらわねばならない」と指摘した。

これに関連して外務省の斎木昭隆アジア大洋州局審議官が同日午前、自民党本部で安倍晋三幹事長と会い、「高野紀元・駐韓国大使が2日午後、韓国側から『実験は研究者がやっていたことで、政府全体が核開発をしようとしたということではない』との説明を受けた。日本政府もそうとらえたい」と報告した。


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