[原子力産業新聞] 2004年9月16日 第2251号 <1面>

[原産] 第38回原産年次大会準備委が初会合

 日本原子力産業会議は14日、来年4月に新潟県新潟市および柏崎市で開催する第38回原産年次大会の準備委員会(委員長=長谷川彰・新潟大学学長)の第1回会合を開き(=写真)、基本的なテーマやプログラム構成など、開催に向け本格的な検討を開始した。

 昨今の原子力界における様々な問題を背景に、原子力立地地域からの意見発信が増加している。同大会は、新潟県知事および柏崎市長からの要請も踏まえ、新潟県の人々と原子力関係者等との信頼感の醸成と相互理解の促進に資するとの認識のもと、世界でも最大級の柏崎刈羽原子力発電所を有する重要な原子力立地県である新潟県で開催する。

 この日の会合では、長谷川委員長が挨拶の中で、アインシュタインの相対性理論が発表された1905年からちょうど100年目にあたる来年は、世界中の物理学関係者が「世界物理年」と称する記念すべき年であることを挙げ、「来年の原産年次大会が、物理学の純粋な観点からの面白さ、また物理学が果たしてきた重要な役割を振り返り、学問のあり方や学問が社会に及ぼす影響をあらためて考える契機になるよう期待している」と述べた。

 長谷川委員長はさらに、「社会全体が原子力、また供給エネルギーに対して意識をもっと高め、この問題に真っ向から取り組むことが人類にとって必要」とし、「年次大会が新潟で開催されることに大きな意義があると思う。これからの日本の原子力利用の有り方や、方向性を考える上で非常に有意義な大会となるよう、努力していきたい」と抱負を語った。

 今後2回開かれる準備委員会を通じて、具体的な基調テーマやプログラム構成などの詳細をつめていくことになっている。

【第38回原産年次大会準備委員】

▽秋庭悦子・NPO法人あすかエネルギーフォーラム理事長▽上原明・新潟県商工会議所連合会会頭▽内山洋司・筑波大学教授▽勝俣恒久・東電社長▽神田啓治・京大名誉教授▽小島陽・長岡技術科学大学長▽西川正純・柏崎市長▽笹岡好和・電力総連会長▽品田宏夫・刈羽村長▽関昭一・新潟県を豊かにする会会長▽高橋康隆・新潟県エネルギー懇談会連絡協議会会長▽丹野ョ元・新潟工科大学長▽殿塚猷一・サイクル機構理事長▽鳥井弘之・東工大教授▽橋本哲夫・新潟大教授▽藤洋作・電事連会長▽保坂いよ子・新潟県婦人連盟理事長▽幕田圭一・東北電力社長▽松村保雄・柏崎商工会議所会頭▽森下洋一・電工会会長▽吉田綾子・新潟市連合婦人会理事長


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