[原子力産業新聞] 2004年9月16日 第2251号 <6面>

[原子力委 新計画策定会議・技術検討小委] 核燃料サイクルコスト計算方法等で議論

 原子力委員会・新計画策定会議の技術検討小委員会は10日、第4回会合を開催、使用済み燃料の直接処分場の概念や核燃料サイクルコストの計算方法を議論した。4種類の基本シナリオのコスト計算方法は大筋合意し、次回会合では直接処分の場合の熱解析結果などを提示、来月上旬には各シナリオのコスト試算や技術的課題が示される見通し。

 今会合で、使用済み燃料の直接処分場の概念では、軟岩と硬岩やキャニスタ4本収納と2本収納の各組合せによる処分坑道断面図、参考ケースとして検討される横置方式の坑道の寸法、使用済みMOX燃料の取扱いなどが示された。同MOX燃料については、原子炉取出し54年後の発熱量がウラン燃料の約4倍であり、1本収納キャニスタがウラン燃料4本収納キャニスタと同様に扱えるため、トン当たりの処分単価を4倍とする方針。

 核燃料サイクルコストは、2002年度から2060年度までで発電に係わるものを対象とする。各年度のサイクル事業費を事業要素別に算定、基準年に割り引いて合算する。各年度の発電電力量も基準年に割り引き、kWh当たりのコスト比較を行う。割引率は1〜3%の範囲とする。

 再処理は、第1再処理工場として6ヶ所を模擬し、累計約3万2千トンを再処理した上で2046年度に操業停止、2047年度からは年間再処理能力1200トンの第2再処理工場を操業する。使用済みMOX燃料は第2再処理工場で再処理し、これ以前に炉取出しされるものは中間貯蔵。技術革新による第2再処理単価低減の指摘があるため、再処理単価を50%とした場合の影響を確認するとしている。また、使用済み燃料を全量当面貯蔵し、適切な時期に取扱を判断するというシナリオについては、2052年度に再処理工場あるいは直接処分場が操業開始と仮定し直接処分、再処理とも50%比率の合成コストを求める方針。

 一方、政策変更に伴うコストに関して同小委員会は、6ヶ所再処理工場の既投資回収と廃止措置を試算するが、廃止措置は事業者の見積もりを確認し使用。また、直接処分の場合の劣化ウラン処分費は、今回のコスト計算に含めない方針。再処理でも同ウランの使用期間が今回の対象範囲を超えるため、相対比較の整合性をとるため、という。

 内山委員長は「コスト比較の前提条件は大筋合意できたが、直接処分の使用済み燃料収納体数、設置方式などの組合せによる熱解析の違いなどの審議が必要」としており、当初、今月上旬を目指していた各シナリオのコスト試算提示は、来月上旬になる見通し。


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