[原子力産業新聞] 2004年9月24日 第2252号 <2面>

[関西電力] 高浜1と大飯2が発電再開

9月8日より停止し、2次系配管の健全性確認を行っていた、関西電力の「美浜発電所3号機2次系配管破損事故に係る第2グループ(美浜発電所1号機、高浜発電所1号機、大飯発電所2号機)」のうち、高浜1号(=写真)および大飯2号が21日、運転を再開した。

関電では、「第2グループ」の3基に加え、定検中の高浜4号機、大飯3号機について、美浜3号機の破損か所と同位置にある「オリフィスの下流部位」ほか、計138か所について肉厚測定を実施。結果「健全であることを確認した」として、18日開催の福井県原子力安全専門委員会に報告していた。

福井県および立地町は同日、国の確認を踏まえて、高浜1号機および大飯2号機の運転再開を了承。これを受けた関電では、以降原子炉再起動に向けた準備作業に着手し、21日の再起動後、高浜1号機は21日14時に、大飯2号機は22日12時1分に、それぞれ発電を再開している。

なお関電では、今回運開した2基が定格熱出力に到達後、大飯1号機を2次系配管健全性確認のために停止させる計画だ。

なお「第2グループ」のうち、技術基準に示されている計算方法による必要肉厚(15・4mm)を下回っているため、原子力安全・保安院より追加点検指示が1か所あった美浜1号機については、検査官立会のもと超音波による肉厚測定を行った結果、当該か所は「許容応力評価について当該材料の実績値を用い、次回定期検査までの間は問題ないもの」と評価したが、関電では現在の停止中に「念のため取替補修を実施する」こととしている。


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