[原子力産業新聞] 2004年9月24日 第2252号 <2 面>

[中部電力] 浜岡1・2の定検を延長

中部電力は17日、現在定期検査中の浜岡原子力発電所1号機および2号機(共にBWR、出力1号機・54万kW、2号機84万kW)の炉心シュラウド、シュラウドサポートリングおよびジェットポンプの一括取り替えと、シュラウドサポートのひび割れ除去を、定検期間を延長して実施すると発表した。

浜岡1号機および2号機では現在実施している定期点検において、運転開始後30年を経過する前に実施する、高経年化に関する技術評価等のための原子炉内点検を実施中。これまでの点検で炉心シュラウド、シュラウドサポートリング、シュラウドサポートおよびジェットポンプにひび割れが確認されている。

中部電力では、これらひび割れを修理せずに運転を継続する場合には、@毎年の定期点検でひび割れの進展状況を監視する必要があるAひび割れが進展し続ける場合には、いずれ修理することが必要となる――ことから、今後の安定運転の確保および、ひび割れの継続監視に伴う各定期点検の長期化回避のため、ひび割れの発生している機器の補修を決定した。

補修方法としては、各機器を個別に補修する方法に比べ作業がしやすいことから、炉心シュラウド、シュラウドサポートリングおよびジェットポンプの一括取り替えと、シュラウドサポートのひび割れを除去する方法を採用。また上部格子板、炉心支持板等についても、ひび割れは確認されてはいないものの、予防保全の観点から取り替えを実施する。補修にあたってはその他機器を含め、応力腐食割れに対する予防保全として、応力緩和策を講じる方針だ。

なおこれら工事に伴い、1号機が05年3月まで、2号機が今年10月までとしていた定検終了時期を、それぞれ07年3月まで、06年6月までの予定で延長する。


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