[原子力産業新聞] 2004年9月24日 第2252号 <3面>

[米・NRC] AP1000に設計承認

米原子力規制委員会(NRC)は15日、ウェスチングハウス(WH)社の受動的安全PWRであるAP1000に、最終設計承認(FDA)を与えた。この承認は5年間有効。WH社は、2基目以降は建設費1000〜1200ドル/kW、3年の期間で建設可能としており、野心的な原子力発電計画を進める中国などへの売り込みに意欲を見せている。

AP1000は、出力109万kW規模で、NRCから既にFDAを得ている60万kW級AP600のスケールアップ版。2ループの蒸気発生器を持ち、設計寿命は60年。WH社は2000年4月、NRCにFDAを申請、ABWR、システム80+、APR600に次いで4番目にFDAを受けた。同社は「NRCの承認を受けた初の第3プラス世代炉」としている。

WH社のJ・アレン上級副社長は、「簡素さ」がAP1000の安全性と経済性を支えているとし、受動的安全性を取り入れることにより、従来のPWRより配管、ポンプ、ケーブルなどを削減、建設、検査、メインテナンスなどが容易になっているとしている。

また、プラントのモジュール化を進め、プラント全体を、50の大型モジュールと250の小型モジュールで構成。小型モジュールは工場で製作後、建設サイトまで鉄道等で輸送が可能。モジュール化によって建設スケジュールを合理化、ファーストコンクリート注入から燃料装荷まで、36か月という建設期間を実現している。

WH社はAP1000の優れた経済性を強調しており、2基目以降の建設費は1000〜1200ドル/kW、初号機の発電コストを3・0ペンス(5・9円)/kWh、第4基目の発電コストを2・2ペンス(4・3円)/kWhとし、石炭火力やガス火力と競合可能だとしている。

今年3月、エクセロン社などの米大手電力とメーカーなど9社は、NRCの建設・運転一括許認可(COL)の有効性を立証し、将来の原子力発電所新規建設へつなげるため、コンソーシアム「ニュースタート」を立ち上げた。同コンソーシアムは、AP1000とGE社のESBWRをターゲットとしている。


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