[原子力産業新聞] 2004年10月7日 第2254号 <4面>

[運転速報] 2004年度上半期設備利用率72.7% 9月の利用率61.6%に下降

日本原子力産業会議の調べによると、2004年度上半期のわが国の原子力発電所の平均設備利用率は、72.7%、時間稼働率は72.2%で、前年同期のそれぞれ53.8%、54.8%から著しい回復を示した。

本年度上半期を通じて、設備利用率、時間稼働率ともに100%以上を達成したのは、9基だった。

上半期の設備利用率が最高だったのは、伊方3号機の104.0%、次いで柏崎刈羽7号機の102.3%、玄海1号機の102.1%であった。

一方、9月の運転実績では、女川3号機(=写真)の1基が定検を終了し、運転を再開したのに対して、新たに12基が定検等により停止したほか、3基が1部期間に美浜3号機2次系配管破損事故に係る安全点検等で停止したため、利用率が61.6%、稼働率が59.0%となった。これは前月の利用率、稼働率と比べて、それぞれ8.6ポイント、11.6ポイントの下降であった。

9月中に定検入りしたのは、敦賀1、女川1、福島第21、2、浜岡4、志賀1、大飯4、島根2、伊方1の9基で、さらに原子炉冷却材再循環ポンプ不具合により故障停止した福島第1二のほか2基が停止中になった。

9月の炉型別設備利用率では、PWRが57.5%、BWRが64.6%であった。

また9月の電力会社別の設備利用率では、日本原子力発電が95.2%、四国電力が76.9%、九州電力が74.8%、東北電力が69.5%だった。


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