[原子力産業新聞] 2004年10月14日 第2255号 <3面>

[米、仏] 米から仏へプル140kgの輸送終了 MOXに加工へ

 140キログラムの核兵器級プルトニウムを搭載して、9月20日に米国のチャールストンから仏のシェルブールに向けて出航した英国の放射性物質輸送専用船パシフィック・ティール号とパシフィック・ピンテール号は、6日、コジェマ社のラアーグ工場に到着した。

 ラアーグ工場で海上輸送コンテナから陸上輸送コンテナに移し換えられたプルトニウムは、その後コジェマ社のカダラッシュとマルクールにある工場に送られ、核燃料に加工される。

 この輸送は、米エネルギー省(DOE)とロシアが行っている、核兵器から出されるプルトニウムを発電炉用燃料に変えて燃焼し処分する計画の一環。フランスでMOX燃料集合体を4体製造し、米国に持ち帰り燃焼試験を行う予定。

 輸送を担当する船会社は、これまで400万海里以上、事故を1回も起こさずに放射性物質を安全に輸送している。

 保安上の理由から輸送ルートや日程は公表されておらず、輸送中の全行程を通して、最強の安全および保安体制がとられている。


Copyright (C) 2004 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.