[原子力産業新聞] 2004年10月21日 第2256号 <1面>

[原研、高エネ加速器研究機構] J−PARC アウターライナーを搬入

【17日共同】大強度陽子加速器施設(J―PARC)の建設を進めている日本原子力研究所と高エネルギー加速器研究機構は17日、中性子を発生させる機器を格納するための「アウターライナー」(=写真、原研提供)を、茨城県東海村の原研東海研究所に搬入した。

 これは直径約10メートル、高さ約7メートル、重量約65トンの円筒形で、J―PARCの心臓部となる。当初は10日に搬入予定だったが台風の影響で延期された。三井造船玉野事業所(岡山県)で製造、海路で運ばれ常陸那珂港に荷揚げされていた。

 J―PARCは、光速近くまで加速化した陽子を金属の原子核と衝突させ、発生した中性子や中間子を利用して原子の世界を研究する施設群。ニュートリノを発射する施設も造られる。

 原研東海研究所の敷地約65万平方メートルに、2008年から順次完成する。建設費は総額約1900億円。


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