[原子力産業新聞] 2004年11月11日 第2259号 <3面>

[米DOE] 許認可実証プロジェクト 2コンソーシアム選択

 米国での新規原子力発電所建設を視野に、官民共同による「原子力発電2010」計画を進めている米エネルギー省(DOE)は4日、米原子力規制委員会(NRC)の建設・運転一括許認可(COL)を実証するため、米電力のドミニオン社が率いるコンソーシアムと、「ニュースタート・エナジー」社と協力していくと発表した。「原子力発電所許認可実証プロジェクト」として、来月にも協力協定を作成、2005年度にはプロジェクトの詳細計画を作成、その後の作業に進むかどうか決める予定だ。

 DOEは今会計年度中に1100万ドル(約12億円)の財政支援も行う。

 「ニュースタート」社は、原子力発電最大手のエクセロン社を中心に、エンタジー・ニュークリア、TVA、デュークパワーなどの電力9社と、GE、ウェスチングハウスのメーカー2社が、今年3月に立ち上げたもの。ウェスチングハウスのAP−1000とGEのESBWRを当面のターゲットとし、2007年までに炉型とサイトを選択、2014年までに新規原子力発電所が運転可能な状態を目指す。

 ドミニオンが率いるコンソーシアムは、カナダ原子力公社(AECL)およびその米国子会社、ベクテル・パワー社が参加、改良型CANDU炉のACR−1700をバージニア州のノースアナ原子力発電所サイトに建設する構想を持つ。

 このほかに、TVA主導のコンソーシアムが、アラバマ州のベルフォンテ原子力発電所サイトで、ABWRを建設する構想を発表、DOEに支援を要請したが、今回の選からはもれた。

 今回の決定について、DOEのエイブラハム長官は、「原子力は国内で唯一、温暖化ガスを放出しない電源」と、原子力の重要性を強調した。また、ニュースタート社に参加しているウェスチングハウス社のトリッチ社長は、「DOEの先見性のある行動により、高度に安全で効率の高い新規原子力発電所が、安全、クリーンで経済性の高い米国のエネルギー需要に応えられることが実証されるだろう」とコメントしている。


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