[原子力産業新聞] 2004年11月18日 第2260号 <4面>

[中国電力] 上関サイト 設置許可申請データを取得

 中国電力は13日、同社の上関原子力発電所1、2号機(ABWR、137・3万kW、1号機2013年度、2号機2016年度運開予定)建設に係わる詳細調査計画を取りまとめ、発表した。

 調査は発電所の建設にあたり、原子炉設置許可の申請に必要なデータを得ることが目的。中国電力では同発電所建設計画について、かねてより所要の用地取得を完了した後に詳細調査を実施することとし、その検討を進めていた。

 主な調査としては、陸域調査として、ボーリング機械により地盤を構成する岩石などを棒状のコアとして連続的に採取し,これを観察するとともに種々の試験を行う「ボーリング調査」(約60本)のほか、地震観測(1か所)、試掘坑調査(総延長約1km)、弾性波探査(総測線長約5km)、地表地質踏査(半径約30kmの範囲)が、また海域調査として、ボーリング調査(約60本)、弾性波探査(総測線長約3km)、船から海底に向けて音波を発振し、海底地盤から反射してくる波の伝わり方を測定して、海底の地形および地質構造を調べる「音波探査」(半径約30kmの範囲)が、予定されている。

 調査期間は、2年程度を予定。中国電力としては,今後は山口県、上関町をはじめ関係先と協議の後、準備が整い次第、調査に着手したい考えだ。


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