[原子力産業新聞] 2004年11月25日 第2261号 <2面>

[総合資源エネ調査会原子力安全・保安部会] 原子炉安全小委 高速炉の要求事項を検討

総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会原子炉安全小委員会の性能規定化検討会(主査=斑目春樹東大教授)は22日、第4回会合を開催し、高速炉の技術基準、国内外の技術的知見の技術基準への反映、発電用原子力設備に関する技術基準(省令62号)の見直し等について検討した。

 高速炉に関する現行規制体系では、「もんじゅ」が研究開発段階炉かつ発電施設であることから、原子炉等規制法による技術基準とともに電気事業法による技術基準を満たすことが求められ、二重規制による問題が生じないよう配慮する必要がある。今回、原子炉等規制法の技術基準と電気事業法の技術基準改正案による要求事項が同等であることの確認作業を行い、検討結果を事務局が報告した。

 検討項目は、軽水炉と高速炉の共通要求事項(非常用炉心冷却設備など)、高速炉への追加要求事項(ナトリウム漏えい影響の防止など)、軽水炉と高速炉の要求に差異のある事項(原子炉格納施設など)、軽水炉への追加要求事項(維持基準など)の4項目。2つの技術基準の要求事項が同等と確認された。

 続いて、国内の技術的知見の技術基準への反映に関して、事務局から、事故・トラブルの主要事例として、敦賀2号機再生熱交換器損傷、浜岡1号機余熱除去系蒸気凝縮系配管破損事故、美浜3号機二次系配管破損事故、圧力制御室内異物対策およびECCSの健全性確認の四事例について、検討結果を報告した。また、多発する応力腐食割れ(SCC)についても検討結果を報告した。


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