[原子力産業新聞] 2004年12月16日 第2264号 <1面>

[原子力界] 2004年の原子力界の主な動き

▽長計改定進む。6月には「新計画策定会議」が、スタート。11月には全量再処理とプルトニウム・リサイクルを今後も核燃料サイクル政策の柱とする「中間取りまとめ」。

▽関電・美浜発電所3号機で、2次系配管破断事故発生。5名が死亡、6名が重傷。

▽プルサーマルが、久々の進展。四電・伊方3号機と、九電・玄海3号機で実施予定の同計画で、両社は国へ原子炉設置変更許可を申請。

▽新規立地で進展。7月には、中国電・島根3号機増設に係わる第2次公開ヒアが開催され、原電は初のAPWRとなる敦賀3・4号機の準備工事に着手。また来年運開予定の、中部電・浜岡5号機と東北電・東通1号機の建設も、順調に進行中。

▽原研とサイクル機構の統合が正式決定。新法人の名称は「日本原子力研究開発機構」、本社は東海村に。11月には同機構法が成立。

▽六ヶ所再処理工場ウラン試験で、原燃は青森県、六ヶ所村および周辺6市町村と安全協定締結。年内にもウラン試験開始を目指す。

▽中国で新規原子力発電所4基の建設が7年ぶりに承認。またフランスでも11年ぶりに新規原子力発電所1基の建設が決まる。

▽米国で新規原子力発電所建設に向け、電力と原子力メーカーが相次ぎ3コンソーシアムを結成、エネルギー省から財政支援が決まる。

▽核不拡散体制にほころび。イランの核開発疑惑が深まり、新たに韓国が保障措置協定に違反し濃縮、再処理等の実験を行っていたことが判明。一方、リビアは核開発を放棄し国際社会に復帰。追加議定書の普遍化やサイクル施設国際化の動きも。


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