[原子力産業新聞] 2004年12月16日 第2264号 <1面>

[第4世代原子力システム計画] 第4世代炉でフレームワーク協定

米国と、日本など10か国およびEUの国際協力プロジェクトである第4世代原子力システム計画(GEN―W)のフレームワーク協定が来月にも締結される見通しだ。核燃料サイクル開発機構が14日の原子力委員会に報告した。来年中には個々の新型炉開発のシステム協定やプロジェクト協定も締結の見通し。

フレームワーク協定は、このプロジェクトに参加する各国政府間の正式な協力協定。システム協定は個々の新型炉における参加国間の協力協定で、プロジェクト協定は個別に必要な研究テーマの詳細を決める。

新型炉の候補はナトリウム冷却高速炉、ガス冷却高速炉、鉛合金冷却高速炉、超高温ガス炉、超臨界加圧水冷却炉、溶融塩炉の6種類。ナトリウム冷却高速炉は設計・安全、先進燃料、革新機器の3つのプロジェクト協定締結に向け原案作成中で、来春には締結の見込み。幹事国の日米とともに仏国、英国、韓国が参加の予定。ガス冷却高速炉は炉システム概念などの報告書を作成中で、2007年末に技術的成立性の判断やフランス提案の試験炉建設採否を行う。米仏が幹事、日本など6か国とEUが参加の予定。

超高温ガス炉は水素製造技術、燃料・燃料サイクル、材料・部品の国際協力計画案を検討しているほか、設計・安全性の検討も開始した。日米仏が幹事国で4か国とEUが参加。また、超臨界圧水冷却炉も設計・統合、材料・水化学、伝熱流動・安全のプロジェクト協定案を検討中。米国とカナダが幹事国で日本、韓国、EUが参加する。


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