[原子力産業新聞] 2004年12月16日 第2264号 <3面>

[米政府] DOE長官にボドマン氏

ブッシュ米大統領は10日、退任するエイブラハム米エネルギー省(DOE)長官の後任に、サミュエル・ボドマン財務副長官(66、=写真)を指名した。上院での審議と承認を経た後、長官に就任する。

ボドマン氏は1938年シカゴ市生まれ。1961年コーネル大学で化学工学で学士号を、1965年にはマサチューセッツ工科大学(MIT)にて化学工学博士号を取得。MIT化学工学科準教授を経て、大手投資会社のフィデリティ・インベストメント社の社長・最高業務責任者(COO)を務め、1987年には化学・材料会社のキャボット社の会長・CEOを務めた。

第1次ブッシュ政権で2001年から商務副長官、2003年12月からは財務副長官を務めている。

ブッシュ大統領は指名演説の中で、ボドマン氏が政府内のみならず、民間でも顕著な功績を挙げてきたことを賞賛、同氏を目標の設定とその到達方法を知っている「問題解決者」だと紹介した。

ボドマン氏は、2001年に制定された国家エネルギー政策について、エイブラハム長官の下で75%が既に実施されたとし、新技術開発や国内エネルギーの開発について、さらに推し進める考えを示した。

ボドマン氏の指名について、米原子力エネルギー協会(NEI)のコルビン理事長は、「米国の経済成長と生活の質の改善に、エネルギーが重要な役割を持っていることをはっきり認識している人物を、大統領が選んでくれたことをうれしく思う」と歓迎の意を表した。


Copyright (C) 2004 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.