[原子力産業新聞] 2005年2月17日 第2271号 <2面>

[中国電力] 島根3が工事計画変更

中国電力は14日、島根原子力発電所3号機(ABWR、137・3万kW)の工事計画を変更すると発表した。着工を半年繰り延べ今年9月、運開を9か月繰り延べ2011年12月とする。安全審査の進捗状況を考慮するとともに、防波護岸工事を十分進めた上で発電プラント本体の建設に着手する方針。

島根3号機は、00年10月の当初申請で着工03年3月、運開10年3月を予定したが、漁業補償交渉の遅れなどがあり、03年12月に同じく05年3月、11年3月に変更した。

今回の繰り延べはこれに続くもの。着工は国の安全審査の進捗状況を考慮、運開は防波護岸を当初予定より4・5m高くした段階で発電プラントの掘削工事を開始することに変更したことによる。これは昨年の台風で想定以上の高波が発生したためで、当初、護岸は高さ2mとした時点で、同掘削工事開始を予定したが、6・5mまで高くした時点での開始に変更した。護岸工事は今年5月頃、掘削工事は06年12月頃からそれぞれ開始の予定。防波護岸は最終的に高さ11m、長さ490mになる。

同社の東進・副社長は計画変更に関し「島根3号機の建設は原子力比率の低い当社にとって経営の最重要課題であり、1日も早い建設、営業運転開始を望まれる地元の皆様のご期待にお応えするためにも、引き続き最大限の努力を傾注する」とのコメントを発表した。


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