[原子力産業新聞] 2005年3月3日 第2273号 <1面>

[原子力安全保安院] 04年度保安検査結果取りまとめ

経済産業省・原子力安全保安院は2月24日、実用発電用原子炉に対する04年度第3回保安検査結果をとりまとめ、同日開催の原子力安全委員会に報告した。関電・美浜発電所については、改善活動が進みつつあるとしている。

今回の検査では、美浜3号機の事故後の品質保証システム等改善に向けた取り組みを検証するため、関西電力の各発電所及び若狭支社に対して「特別な保安検査」が行われている。

結果について保安院では、「全発電所において、保安規定に違反する事項は認められなかったほか、運転管理状況についても特に問題はなかったことが確認できた」としている。

また関電・美浜発電所については、保安院は「新たな仕組みを構築するための改善活動が進みつつあることを確認した」とする一方で、「新たな社内標準による業務の実施、記録の保存等において一部改善を要すると認められる事項も確認」、今後は、「日常巡視や今後の保安検査などにおいて継続的に確認していくこととした」としている。

一方、品質マネジメントシステムの構築状況では、「保安規定の遵守の観点から改善を要すると認められる事項が確認された」ことから、保安院ではこれらの事項について、各原子炉設置者に対し改善を指示するとともに、「日常巡視や今後の保安検査などにおいて、改善措置状況を確認する」方針を打ち出している。


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