[原子力産業新聞] 2005年3月10日 第2274号 <2面>

[原子力安全・保安部会] 配管減肉WG設置を決定

原子力安全・保安部会の高経年化対策検討委員会は2月25日、第3回会合を開催した。この中で保安院は国の役割、技術情報基盤の強化、必要な規格・基準など高経年化対策の基本方針を提示。併せて配管減肉の経年劣化事象の技術的検討を行う専門WGの設置を決めた。同委員会は4月6日に福井市で開催する次会合で中間取りまとめの予定。

保安院が示した国の役割は、@定期安全レビューの充実およびその妥当性の確認A同レビューの結果を反映した長期保全計画の高経年化対策プログラム(仮称)への充実およびその妥当性の確認B高経年化対策の実施方針や基本的要求事項(ガイドライン)の提示――など。

技術情報基盤の充実では経年劣化メカニズム、発生部位、管理手法などを取りまとめた詳細事例集の整備が重要と指摘。また、規格・基準では、技術基準の性能規定化に沿い、具体的な規格・基準の民間策定を促し、その妥当性を評価、活用すべきとする。

委員からは、技術課題とともに過去の経験を活かすための人材・組織・制度面の検討も必要、リスクベースの検討も組み入れるべき、などの意見が出された。

なお、配管減肉に係わる高経年化技術検討WGは9名の委員で構成し、主査は関村直人・東京大学大学院教授。


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