[原子力産業新聞] 2005年3月10日 第2274号 <3面>

[韓国原子力研究所] イオン注入で刃物強度2倍に

韓国原子力研究所(KAERI)はこのほど、加速器を用いたイオン・インプランテーションによる表面改質により、ステンレス製刃物の強度を約2倍に高めた散髪用バリカンの刃を開発したと発表した。

これまで韓国の散髪屋の大半は、日本製など輸入製品を使っており、この刃の韓国の市場規模は年間500億ウォン(約50億円)。

KAERIのチームは、陽子加速器で窒素イオンを秒速約1000kmに加速、それをステンレスに打ち込み、刃表面の強度を2倍に高めた。刃の寿命は、従来の韓国製が3〜4か月だったが、イオン注入した刃は3〜5倍の1年になった。


Copyright (C) 2005 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.