[原子力産業新聞] 2005年3月10日 第2274号 <4面>

[東京大学医学部附属病院] 予防医学分野で2社と提携

東京大学医学部附属病院は2月23日、予防医学の分野で、メディカルサービス事業を展開するハイメディックと医療画像診断装置の開発・製造などを手がけるGE横河メディカルシステムとの提携を発表した。同病院が民間企業との産学連携により進めている「22世紀医療センタープロジェクト」の一環として、両社の寄附による「コンピュータ画像診断学/予防医学講座」の設置と、がんの早期発見を目指す「検診事業」を開始する。

寄附講座は、画像診断を中心とした予防医学の質を向上させる医療技術の創出を目的としたもので、寄附金額は2億5000万円(5000万円/年)、寄附の期間は5年前提、教員は客員助教授2名、客員助手1名でスタートする。研究内容は、最先端の画像診断機器を使用した健康診断内容のデータベース構築や、大量画像データ処理方法の研究、疫学的な研究。

検診システムでは、同病院に建設中の新中央診療棟内「22世紀医療センター」に、ハイメディックが設置予定のPET/CTや3.0テスラのMRIなどを使用。従来の検診では難しかった部位や微小ながんの発見など、最先端の診断システムを提供する。また、長期間のフォーローアップを行ない、同寄附講座の研究にも生かしていく。検診の実施は2006年開始の予定。


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