[原子力産業新聞] 2005年3月17日 第2275号 <1面>

[米国] 国際管理・凍結に難色 核燃料サイクル施設 エルバラダイ構想で

【ワシントン8日共同】複数の米政府高官は8日までに、国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長が提唱する核燃料施設の新規建設の「5年間凍結」を支持できないとの見解を示した。構想実現に向けての協議難航は必至。米側は事務局長が具体化を目指す濃縮・再処理事業の国際管理にも難色を示した。

 同構想は、核兵器開発につながりかねないウラン濃縮やプルトニウム抽出のための再処理などの規制を目指すもので、事務局長は5月の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に正式提案する予定だ。

 米高官の一人は、濃縮・再処理事業の国際管理について「巨費を投じた施設が国際管理下に置かれることに、当事国のすべてが不安を抱いている」と指摘した。

 同高官によると、米国内では現在、欧州の事業体も巻き込んだウラン濃縮施設の建設計画が2件進行している。高官の発言の背景には、事務局長の構想の適用範囲があいまいで、既に濃縮・再処理事業を行っている国の新規施設まで凍結対象になりかねないとの懸念があるとみられる。

 この点について別の高官は「事務局長は広範囲の凍結を主張しており、日本も米国も支持していない」と言明した。


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