[原子力産業新聞] 2005年3月24日 第2276号 <2面>

[核融合フォーラム] 産業界の取り組みテーマにシンポ

核融合エネルギーの実現に向け、幅広い各界の関係者が情報交換や研究開発の支援活動を行っている「核融合フォーラム」は22日、都内の東京弥生会館で、「核融合研究における産業界の取り組みについて」をテーマにシンポジウムを開催した。

今回のシンポジウムでは、評論家の立花隆氏が文芸春秋3月号に発表した論文について内容を紹介、議論が行われた。また産業界の立場から核融合開発のあり方を検討している日本原子力産業会議の核融合開発検討会の検討状況について報告が行われた。

立花隆氏の論文については、プラズマが消滅するという「ディスラプション」問題や、米国と日本で研究されている慣性核融合研究の状況等が焦点となった。

続いて原産の核融合開発検討会の審議状況について報告。日本の産業界は核融合開発で大きな貢献をしているが、最近では政府予算の縮少、ITER建設の遅れなどによって、人材や技術の維持継承が困難になってきており、政策的な対応が急務だと指摘。EU等の事例を踏まえ、我が国の開発体制等について、効率的、実効的な対応策を検討会で議論する考えを示した。


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