[原子力産業新聞] 2005年4月14日 第2279号 <3面>

[米NRC] 原子力発電所で余剰Pu燃焼 米MOX工場に建設許可

 米原子力規制委員会(NRC)は3月30日、サウスカロライナ州サバンナリバーサイトにMOX燃料加工工場の建設を許可した。

 このMOX加工工場は、米ロによる余剰プルトニウム管理・廃棄協定の一環として建設されるもので、米エネルギー省(DOE)の国家核安全保障局(NNSA)が所有し、DOEとの契約によりデューク・コジェマ・ストーン&ウェブスター(DCS)が建設するもの。DCSは2006年度中にも、NRCにMOX加工工場の運転認可を提出する予定。

 米ロ協定では、両国がそれぞれ34トンの核兵器からの余剰プルトニウムを廃棄処分することになっており、ロシアにも同様のMOX加工工場が建設される予定だ。

 NRCは3月3日、デューク・エナジー社が運転するカトーバ原子力発電所(PWR、120.5万kW2基)で、MOX燃料集合体4体を試験使用する許可を与えた。これは米国の余剰プルトニウムを使い仏で製造されたもの。

 今回のNRCによる建設許可について、DOEのボドマン長官は、「米国とロシアにおける余剰核兵器級プルトニウムの処分計画において、重要なステップ」だとし、両国で何千発もの核兵器を廃棄する計画の進展を歓迎している。


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