[原子力産業新聞] 2005年4月21日 第2280号 <2面>

[原子力委・新計画策定会議] 発電・研究開発で論点整理

 原子力委員会の新計画策定会議は14日、第23回会合を開催、エネルギーと原子力発電、今後の原子力研究開発の進め方などの論点整理案を検討した。

 エネルギーと原子力の論点整理案は、前会合の議論を踏まえ一部内容を修正したもの。電源構成のベストミックスの観点から、今後とも原子力が発電電力量の30〜40%程度か、それ以上の役割を担うことを確実にするため、国や事業者がそれぞれの取り組みを検討すべき等ほとんどの内容は堅持。FBRは出来るだけ早い時期に準備する必要があるとの指摘を踏まえ、「導入条件が整う時期が前後することも予想される」との表現が盛り込まれた。同会議としてこの論点整理案を了承、エネルギーと原子力発電の検討を終えた。

 今後の原子力研究開発の進め方の論点整理案は、研究開発活動推進の基本的考え方を示すもの。実用化技術の改良、新技術の実用化、革新的技術の社会実証、新知識や技術概念の獲得・創出などに分けて記述。委員からは、広く国民から理解を得る長計との観点から内容が難解、との意見が多く出されるとともに、「国と民間の役割分担を明確に」、「原子力を国の基幹的技術に入れる努力を」、「国際協力の必要性の記述を」、「大学の役割を具体的に」、「地方の役割の記述を」、「放射線利用が生活を支えている点をより強調すべき」などの意見が出された。


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