[原子力産業新聞] 2005年6月9日 第2286号 <3面>

[スウェーデン] バーセベック2号機が閉鎖

 スウェーデンのバーセベック原子力発電所2号機(=写真、BWR、61.5万kW)は、5月31日、運転を停止、閉鎖された。これは、1980年の国民投票の結果に基づき、スウェーデン政府が2004年10月に決めた停止方針に沿ったもの。

 地元自治体などは、この停止決定が環境産業法に違反するとして訴訟を起こしていたが、最高行政裁判所はこの訴えを退けたことから、閉鎖が実施されたもの。

 同1号機は、1999年11月に閉鎖、スウェーデン政府は所有者のシドクラフトに補償を行っている。

 昨年11月の世論調査では、地球温暖化への懸念から、国民の82%が運転中の原子力発電所11基の運転継続に賛成、野党から反原子力政策を見直す動きも出ている。

 同2号機を共同所有する国営電力のバッテンフォール社は、同機の閉鎖を補うため、80億クローナ(約1100億円)をかけて、2009年までに100〜150基の風力発電施設を造り、2010年には年間20億kWhを発電する計画だ。


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