[原子力産業新聞] 2005年6月16日 第2287号 <2面>

[もんじゅ] 再審請求 原告団が決める

 【12日共同】高速増殖炉原型炉もんじゅの設置許可をめぐり、無効確認を求めた住民側の逆転敗訴が最高裁で確定したことを受け、原告団は12日、福井市内で集会を開き、今月末に最高裁に、判決破棄を求めて再審請求することを決めた。

 集会には、原告団や支援者約40人が参加し、「もんじゅの安全性は保証されておらず、廃炉に向けた運動を続ける」と活動方針を確認。最高裁が、二審の名古屋高裁金沢支部判決が違法と指摘したナトリウム漏れ対策などで、安全審査は不合理といえないと判断した点について「事実誤認があり、密室の判断だ」と批判した。

 原告団は「最高裁は二審が認定した事実を基に法律的な判断をするべきなのに、事実認定をやり直した。民事訴訟法に違反している」とした。弁護団の海渡雄一弁護士は「最高裁は原子炉災害の可能性に触れておらず、プルトニウムの危険性の認識も欠如している」と指摘した。


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