[原子力産業新聞] 2005年6月30日 第2289号 <2面>

[三菱電機] 点検報告書等機密情報がネット流出 ウイルス感染で

 三菱電機が受託した原子力発電所、火力発電所ならびに水力発電所の電機設備保守に関する点検報告書などの企業機密情報が、ウィルス感染により、ファイル交換ソフト「Winny」を介してネット上に流出していたことが、22日に明らかになった。

 流出したのは、北海道電力、東北電力、北陸電力、関西電力、中国電力、九州電力、日本原子力発電ほかの、保守報告書やそれらに関する企業機密情報約44MB(メガバイト)。

 今年3月以降、三菱電機100%子会社の三菱電機プラントエンジニアリングの技術者の個人パソコンが、Winnyの暴露ウィルスに感染し、保存されていた文書ファイルがネット上に流出したもの。

 三菱電機では、ただちに社内と関係会社における企業機密情報の管理状況を総点検すると同時に、企業機密管理の重要性を周知徹底、特に企業機密情報の社外持ち出し手続きを厳格化し、流出の再発防止にグループを挙げて取り組んでいく方針を示している。

 北海道電力では、「グループ会社も含め情報管理の再徹底を図るとともに、三菱電機に対しては、『データの流出は大変遺憾。情報管理の徹底とともに、対策の詳細を別途説明していただきたい』と厳しく申し入れした」としている。


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